唐突ですが、私は痩せています。中学3年生の時、身長は現在とほぼ変わらず、170cmはあったと思いますが、その時の体重は50kgあるかないかぐらいでした。その当時、密かにあこがれていた女の子に「蚊トンボ」みたいだと笑われた苦い思い出もあります。

その後も、その痩せ事情に変化はなく、高校・大学時代を経て、社会人になっても「蚊トンボ」状態は続いていました。しかし結婚して食生活が変わったからか、年齢のせいか、少しずつ体重が増え、30歳代半ばごろには57kg位の体重になっていました。もちろんそれでも、172cmの身長にしては痩せている部類に入っていたでしょうが、この頃には20歳代の時にはけていたズボンはもう入らなくなっていました。

ところが56歳になった今春、再び「蚊トンボ」に逆戻りする体重激減現象が起こってしまいました。それにはお恥ずかしい話になりますが、以下の様な原因がありました。

それは今年の春に風邪を引いてしまった時、市販の風邪薬を飲んだのですが、その説明書きにあった通りの副作用として、暫く飲んでいると、便秘になってしまったのです。しかし風邪はまだ治っていなかったので、もう少しの間薬を飲みたいと思い、しかし便秘も治ってほしいとも思って、家の薬箱にあった他の風邪薬を探し当てたのです。その薬は初めに服用したものと同じメーカーの薬でしたが、副作用として「下痢」ということが挙げられていたのです。

その時は、今から思うと単純すぎるのですが、これで便秘も解消されつつ風邪薬が飲めると考え、その薬を飲み始めたのです。すると見事に胃をこわしてしまい、風邪は治ったものの、激しい胃痛に暫く悩まされることになりました。その後胃痛は次第に治まったのですが、気が付いてみると、以前食べていた程も食事をとれなくなってしまっていました。まるで胃が小さくなってしまったかのように食べ物を以前ほど受け付けなくなっていたのです。

その結果体重が激減し、体重計で計ってみた時、49kgという値が表示されたのには愕然とさせられました。その痩せ加減は顔にはさほど現れなかったものの、服を脱いだ姿を鏡で見れば、「蚊トンボ」というより「骨皮筋衛門」と言った方が、しっくりくる程の姿でした。

その後最近になってようやく1回に食べられる量が増えてきて、体重計も50kgをほんの少しですが上回って表示してくれるようになっています。また幸いなことに変な風邪薬の飲み方をしたせいで最初激しい胃痛に悩まされたこと以外は、このプチ劇痩せ減少に関して、病的に悩まされることはありませんでした。

しかしただ1つだけ、文字通り「骨身」に染みて感じたことがありました。

それは体重が激減した後、壁にもたれたりクッションのない硬い椅子に座ったりした時に、その接着面に以前にはなかった「痛さ」を感じるようになったということです。初めは気のせいのように感じていたのですが、よくよく意識してみると、壁や椅子の硬さが直接骨に突き刺さるような「痛さ」がはっきりと感じられるようになっていたのです。

そのことから逆に、以前も痩せ気味な肉体でありながらも、背中やお尻のお肉さん達がしっかりとクッションの働きをして、私を守ってくれていたのだと気付かされたのでした。ですから以前存在したわずかながらのお肉のクッションが、この身に戻ってきてくれることが、現在における私の数少ない望みの1つになっているのです。

以上、私の生来の「どん臭さ」が原因の現在の「痩せ事情」を紹介させていただきました。念のため、上記のような薬の飲み方など真似される方はいらっしゃらないとは思いますが、いろいろとダイエット法を試している中「これは良いダイエット法かもしれない」などと思われる方が、もしいらっしゃっても、決して実行なさらないで下さい。ひょっとすると、胃痛とプチ激痩せ現象だけで済んだ私の場合は、たまたま幸運だっただけかもしれませんので。